永住権なしで組める住宅ローン完全ガイド|対応13金融機関の条件を徹底比較
外国籍の方が日本で住宅を購入するとき、多くの人が最初にぶつかるのが「永住権がないと住宅ローンは組めないのでは」という不安です。結論から言うと、永住権がなくても住宅ローンは組めます。ただし対応している金融機関は限られ、その数はおよそ13機関。しかも各機関で、求められる年収や勤続年数、配偶者の要件、対応エリアが大きく異なります。
本記事は、永住権なしに対応する金融機関の情報を、各社の公式情報で一つひとつ確認したうえで、1枚の比較表に整理したものです。どの機関がご自身の状況に合うのか、最短で見極められるようにしました。永住権の有無を問わず在留資格別に全体像を見たい方は、外国人向け住宅ローン比較(在留資格別・主要機関)もあわせてご覧ください。なお本サイトは、特定の金融機関を報酬の有無で優遇することはありません(→ 中立性宣言)。
本記事の著者について: 広重(Hiroshige)のプロフィール
この記事の結論(3分でわかる要点)
| 対応は約13機関 | メガバンク・信託・ネット銀行・地方銀行・ノンバンク・信用組合・在日の外国系まで幅広い。一方で三菱UFJ・みずほ・楽天銀行・住信SBIネット銀行など永住権を必須とする機関も多く、対応機関を知っているかが第一歩。 |
| 最適な機関は属性で変わる | 同じ永住権なしでも、配偶者が日本人か・年収・居住地(東日本)・国籍(中国籍)などで通りやすい機関が異なる。記事後半に状況別の選び方。 |
| フラット35は永住権が必須 | 永住権(特別永住権を含む)がないと利用不可。取得後は日本人とほぼ同条件で使える有力な選択肢に。 |
永住権なしで住宅ローンが難しい理由(3つ)
そもそも、なぜ永住権がないと住宅ローンの審査が厳しくなるのでしょうか。背景を知っておくと、機関ごとの条件の違いも理解しやすくなります。
| 帰国リスクによる貸倒れの懸念 | 最長35年前後の長期返済。在留資格の更新や将来の帰国という不確実性が残るため慎重に審査される。永住権はその不確実性を下げる分かりやすい指標。 |
| 保証会社が外国籍を対象外にしがち | 多くのローンは保証会社の保証が前提だが、永住権なし外国籍を対象外とするケースが多い。対応機関は独自基準や配偶者の連帯保証で代替している。 |
| 日本語での契約理解が必要 | 契約書は金利・返済・団信など重要事項が多く、原則として申込者本人に日本語での理解が求められる(補助の可否は機関により異なる)。 |
(以上の背景は、出入国在留管理庁の在留資格に関する情報および各金融機関の公式FAQをもとに整理しています)
永住権有無別の対応マップ(21金融機関)
| 金融機関の種類 | 永住権が必須 | 永住権がなくても申し込める | ||
|---|---|---|---|---|
| 単独で申込可 | 配偶者の支援が必須 | 要問合せ | ||
| メガバンク | UFJ三菱UFJ※1みみずほ | SMBC三井住友※2 | — | — |
| 信託銀行・専門銀行 | — | PPRESTIA | — | — |
| ネット銀行 | 住SBI住信SBIR楽天auauじぶんSソニー | AEONイオン | SBI新SBI新生 | — |
| 地方銀行 | 横横浜銀行 | 東S東京スタースルガスルガ※3 | — | — |
| 公的融資(フラット35) | フフラット35 | — | — | — |
| 信用金庫・信用組合 | — | ああすか信組 | — | — |
| 外国系銀行(在日) | — | 交通交通銀行中国系※5SBJSBJ韓国系 | — | BOC中国銀行中国系※4 |
| ノンバンク・専門会社 | — | セセゾンファンデックス | L&F三井住友トラストL&F※6 | — |
| ゆうちょ・準政府系 | — | — | ゆゆうちょ | — |
最終更新: 2026-07-06
※ バッジの色は各金融機関のブランドカラー。タグ(韓国系/中国系)=母国資本・母国コミュニティ向けの補助表示です。
※ 本図は各行公式情報をもとにした自社調べ(2026-07-06実査)です。可否・条件は個別審査により異なります。最新は各金融機関の公式情報でご確認ください。
永住権なし対応 13金融機関 完全比較表
以下は、永住権なしに対応する13の金融機関を、公式情報にもとづいて横並びで整理した比較表です。この表は「金融機関・サービス」(どこが・どんな商品か)と「ターゲット・条件」(誰が・どんな条件で借りられるか)の2つのグループで構成しています。条件のうち番号付きの③勤続・④年収要件・⑦日本語理解は、記事後半「審査で見られる7つの項目」の番号と対応します(①在留資格・②居住年数・⑤頭金・⑥団信は「主な条件」欄で確認できます)。「—」は公式に明示されていない項目(お問い合わせが必要)です。各機関の詳しい解説と出典は、それぞれの個別ページをご覧ください。
| 金融機関・サービス | ターゲット・条件 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| No. | 金融機関 | 商品名 | 分類 | 対象エリア | 対応言語 | 永住権なし | 主な条件 | ③勤続 | ④年収要件 | 配偶者要件 | ⑦日本語理解 |
| 1 | 三井住友銀行 | 住宅ローン(通常) | メガバンク | 全国 | 日 | ○ | 単独で日本語の意思疎通・契約理解が可能、当行および指定保証会社の審査あり(配偶者要件なし) | — | — | — | 必須(単独で理解) |
| 2 | SMBC信託 PRESTIA | プレスティア住宅ローン | 信託(外資系) | 各支店の交通圏(要確認) | 日・英 | ○ | 在留資格(短期滞在除く)、団信加入必須、完済時80歳 | — | 1,000万〜 | 原則不要 | 日本語または英語で可 |
| 3 | SBI新生銀行 | パワースマート住宅ローン | ネット銀行 | 全国 | 日 | ○(条件付) | 20〜65歳・完済80歳未満、団信加入必須、配偶者(日本国籍/永住者)が連帯保証で単独申込不可(連帯債務の取扱なし) | 正社員・契約社員(自営2年〜) | 300万〜 | 必須(日本国籍/永住者) | —(要確認) |
| 4 | ゆうちょ銀行 | パワースマート住宅ローン(プラス)※SBI新生の媒介 | 政府系・準政府系 | 全国(郵便局網) | 日 | ○(SBI新生に準拠) | SBI新生の条件に依存(配偶者連帯保証) | — | — | 必須 | —(SBI新生準拠) |
| 5 | イオン銀行 | イオン銀行住宅ローン(永住権なし) | 流通系ネット銀行 | — | 日 | ○(専用) | 就労し国内居住(海外勤務不可)、自己資金20%以上 | 6ヶ月〜 | — | — | 必須(読み書きが可能) |
| 6 | 東京スター銀行 | スター住宅ローン(外国籍の方向け) | 地方銀行(全国) | 日本国内居住 | 日 | ○(専用) | 25〜65歳・完済75歳、保証会社・第三者保証は原則不要、給与振込指定で金利▲1.10% | 正社員1年/役員・自営3期 | 400万〜、または300万〜(正社員かつ40歳以下) | 配偶者がいれば連帯債務/連帯保証 | 必須(本人が独力で理解・記入) |
| 7 | スルガ銀行 | 外国人専用プラン | 地方銀行(全国) | 全国 | 日 | ○ | 永住なしでも相談可、日本語理解必須、原則保証人不要、18〜70歳 | — | — | 不要 | 必須(不可なら融資不可) |
| 8 | 三井住友トラストL&F | ホームローン(個別審査) | ノンバンク(信託系) | — | 日 | ○ | 永住権なし外国籍も対象、婚約者と共同可、完済81歳未満、審査基準は非公開 | 柔軟 | — | 配偶者に連帯保証原則要 | —(要確認) |
| 9 | セゾンファンデックス | ホームローン(外国籍対応) | ノンバンク・信販系 | — | 日 | ○ | 永住権なくても審査可、20〜70歳・完済85歳、自己資金原則必要(割合非公開)、総合審査 | — | — | 原則不要 | —(要確認) |
| 10 | あすか信用組合 | 住宅ローン(永住権のない外国籍の方専用) | 信用組合 | 東京・埼玉中心/東日本 | 日 | ○(専用) | 変動2.0%(保証人なしは2.2%)、融資1億円かつ購入額80%以内、35年以内、20〜60歳、3年以上在留の定住者、組合員要件 | 同一勤務先2年 | — | 保証人=法定相続人1名以上 | 必須(配偶者・弁護士等の助力可) |
| 11 | SBJ銀行 | ANY住宅ローン | 外国系(在日・韓国系) | 関東・中部・近畿・九州(主要都市圏) | 日(韓・英は要確認) | ○ | 20〜65歳・完済80歳未満、外国籍は在留カードで申込可(永住許可不要)、投資用/賃貸用物件も可、融資1億円(プラスは2億円)・売買金額の90%以内、団信必須 | — | — | 配偶者がいれば連帯保証 | —(要確認) |
| 12 | 中国銀行 東京支店 | 個人向け住宅ローン | 外国系(在日支店) | — | 日・中(要確認) | △(居住/非居住可) | 団信付き。在留資格・年収等の固有条件は公式に明示なし | — | — | — | —(中国語対応あり) |
| 13 | 交通銀行 日本支店 | 住宅ローン(在留資格保有者向け) | 外国系(在日支店) | — | 日・中 | ○ | 在留資格保有、20〜64歳、当行口座保有 | — | 自己居住用300万〜(賃貸用500万〜) | — | 日本語または中国語で対応 |
なぜフラット35はこの表に入っていないのか
フラット35は、永住権(特別永住権を含む)がない外国籍の方は利用できないため、本比較表には含めていません。永住権を取得した後は、日本人とほぼ同じ条件で利用できる有力な選択肢になります。
中央労働金庫について
中央労働金庫(中央ろうきん)も候補に挙がることがありますが、公式サイトの利用条件には国籍・永住権・在留資格に関する記載が見当たりません。第三者の情報では「別生計の日本人連帯保証人がいる場合などに検討の余地がある」とされますが、公式には確認できないため、本比較表には含めず、利用可否は直接のお問い合わせが必要という位置づけにしています。
どの銀行が自分に向いているか、まず整理しませんか?
4問で、あなたが借りられる銀行を診断する →分類別の解説
比較表を、金融機関の種類ごとに補足します。それぞれの核心と、詳しい個別ページへのリンクをまとめました。
| 分類 | 金融機関 | ひとことポイント |
|---|---|---|
| メガバンク | 三井住友銀行 | 永住権なしに対応する数少ないメガバンク。全国対応・ブランドの安心感が強み。日本語で単独契約理解が前提。 |
| 信託(外資系) | SMBC信託 PRESTIA | 英語対応可・高所得層向け。前年度年収1,000万円以上が基準だが原則保証人不要。 |
| ネット銀行 | SBI新生銀行 | 配偶者(日本国籍/永住者)の連帯保証が条件。配偶者が日本人・永住者の家庭に中心的な選択肢。 |
| 政府系・準政府系 | ゆうちょ銀行 | SBI新生を媒介するかたち。条件はSBI新生に準じるが、全国の郵便局網が使える。 |
| 流通系ネット銀行 | イオン銀行 | 就労制限のない在留資格・国内居住・自己資金20%以上。勤続6ヶ月から検討しやすい。 |
| 地方銀行(全国対応) | 東京スター銀行 | 永住権なし専用商品。年収400万〜、または300万〜+勤続1年の2ルートで間口が広い。 |
| スルガ銀行 | 永住許可がなくても相談可・日本語理解が前提。借入期間が長く全国対応。 | |
| ノンバンク・信販系 | 三井住友トラストL&F | 配偶者なし・勤続が短いケースでも保有資産や返済計画を総合判断。他行で難しかった場合の受け皿に。 |
| セゾンファンデックス | 個別審査で間口が広い一方、金利は一般の銀行より高めの傾向。 | |
| 信用組合 | あすか信用組合 | 永住権なし専用商品を公式に用意。東京・埼玉中心の東日本が対象。組合員・3年以上在留などの条件。 |
| 外国系(在日支店) | SBJ銀行(新韓系) | 主要都市圏対象の「ANY住宅ローン」。在留カードで申込可(永住許可不要)・賃貸/投資用物件にも使える。 |
| 中国銀行 東京支店 | 母国語対応が期待できるが、在留資格・年収など固有条件は非公開=要問い合わせ。 | |
| 交通銀行 日本支店 | 在留資格保有者が対象、自己居住用は年収300万〜が目安。日本語・中国語に対応。 |
あなたの状況別:最適な機関の選び方
ご自身の状況に近いところから読むと、候補を絞りやすくなります。
| こんな方 | おすすめ機関 | ひとこと |
|---|---|---|
| 配偶者が日本人・永住者 | SBI新生銀行 / 三井住友銀行 | 配偶者の連帯保証を活かせて選択肢が広い。地方で店舗が遠いならゆうちょ(SBI新生の媒介)も候補。 |
| 年収1,000万円以上 | PRESTIA / 三井住友銀行 | PRESTIAは原則保証人不要・英語対応可。三井住友も日本語で契約理解できれば選択肢。 |
| 年収300〜500万円台・単身 | 東京スター / イオン / スルガ | 東京スターは年収300万+勤続1年ルート。就労制限なしならイオン、全国対応で相談しやすいスルガ。 |
| 東日本在住・韓国系/中国系 | あすか信用組合 / SBJ銀行 | あすかは永住権なし専用・東京埼玉中心。韓国系や主要都市圏(関東・中部・近畿・九州)ならSBJも。 |
| 中国籍の追加候補 | 中国銀行 東京支店 / 交通銀行 日本支店 | 母国語対応が期待できる。交通銀行は年収の目安が明確。 |
| 他の機関で断られた | 救済ロードマップ | 機関を変える・頭金を増やす・勤続を伸ばすなどで道が開けることも。次の一手を整理。 |
審査で見られる7つの項目
永住権なしの住宅ローンで、金融機関が特に見るポイントを整理しました。準備の参考にしてください。以下の①〜⑦は、比較表の列見出しの番号と対応しています(③④⑦は比較表の列、①②⑤⑥は表の「主な条件」欄や各機関の個別ページで扱います)。
| # | 見られる項目 | ポイント | 比較表の対応 |
|---|---|---|---|
| ① | 在留資格の種類と残存期間 | 就労制限のない資格や、更新を重ねてきた実績はプラスに働きやすい。 | 主な条件 |
| ② | 日本での居住年数 | 定着度の指標。長く住み、生活の基盤があると有利。 | 主な条件 |
| ③ | 勤続年数/営業年数 | 収入の安定性。「6ヶ月〜」「1年〜」「同一勤務先2年〜」など機関で差。 | ③勤続 |
| ④ | 年収と返済負担率 | 年収額に加え、年収に占める年間返済額の割合も見られる。無理のない計画が大切。 | ④年収要件 |
| ⑤ | 頭金(自己資金)の比率 | 物件価格の20〜30%程度を求められることも。多いほど審査は通りやすい傾向。 | 主な条件 |
| ⑥ | 団信への加入可否 | 加入が前提/必須のことが多い。健康状態により加入が難しい場合あり、要確認。 | 主な条件 |
| ⑦ | 日本語での契約理解 | 原則として本人に求められる。東京スターは団信加入に「本人が独力で理解・記入」が条件。 | ⑦日本語理解 |
よくある質問(FAQ)
フラット35は永住権なしでも利用できますか?
特別永住者(在日韓国・朝鮮系)の扱いはどうなりますか?
技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザで住宅ローンは組めますか?
経営管理ビザで住宅ローンは組めますか?
高度専門職ビザは審査で有利になりますか?
配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の場合は?
一度審査に落ちた後、再申請はできますか?
母国の銀行の日本支店を使うメリット・デメリットは?
母国からの送金を頭金にすることはできますか?
この記事の情報源と更新方針
| 一次情報源 | 各金融機関の公式FAQ・商品ページ・PDF、および出入国在留管理庁・住宅金融支援機構(フラット35)などの公的情報。各機関の詳細ページに確認した公式ソースを記載。 |
| 検証方法 | 金利・年収要件・在留資格などの重要な条件は公式情報で確認のうえ掲載。考え方は情報収集・検証ポリシーに記載。 |
| 更新頻度 | 金利は毎月更新、審査条件など金利以外も随時・定期的に見直し。制度改正・条件変更を把握し次第そのつど更新。 |
| 中立性 | 報酬の有無で優遇しない(→中立性宣言)。事実と異なる点はお問い合わせフォームへ。 |
本記事の情報は、公開時点で各金融機関の公式情報にもとづき確認しています(最終確認日: 公開日を記載)。実際の融資可否は各金融機関の審査によります。