在留資格・属性別ガイド

配偶者ビザでマイホームを買う方法

「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」の在留資格(以下、配偶者ビザ)で日本に在住している外国人の方は、住宅ローンを組む上で他の在留資格よりも有利なポジションにいます。配偶者の信用情報や所得が加味されるため、永住権を持っていなくても、選択肢の幅が広がるためです。

本記事では、配偶者ビザで日本に在住する外国人の方が、住宅ローンを使ってマイホームを購入する際の現実的な進め方を解説します。

配偶者ビザならではの3つのメリット

メリット1:選択可能な金融機関が広がる

当サイトで整理した主要12行のうち、配偶者ビザでの申込に対応している金融機関は以下の通りです(2026年5月時点)。

  • 対応(◯):SMBC信託銀行 PRESTIA、東京スター銀行
  • 条件付き対応(△・個別審査):三菱UFJ銀行、三井住友銀行、イオン銀行
  • 原則対応なし(×):みずほ銀行、住信SBIネット銀行、楽天銀行、auじぶん銀行、ソニー銀行、横浜銀行、フラット35(単独申込の場合)

就労ビザや経営管理ビザと比べて、配偶者ビザは個別審査でも通りやすい傾向があります。配偶者(日本人または永住者)が連帯保証人または収入合算者として参加することで、さらに選択肢が広がります。

メリット2:配偶者との合算で借入可能額が増える

配偶者が日本人または永住者の場合、配偶者の収入を合算して住宅ローンを組むことができます。例えば外国人配偶者の年収400万円 + 日本人配偶者の年収500万円であれば、合算900万円相当として審査を受けられます。借入可能額の目安も大幅に上がります。

収入合算には主に以下の2つの方式があります。

  • 連帯保証型:主債務者は1人で、配偶者が連帯保証人になる方式。住宅ローン控除は主債務者のみ受けられる
  • 連帯債務型:両者が連帯債務者となる方式。各人の持分に応じて住宅ローン控除を分けられる
  • ペアローン:夫婦それぞれが別個のローン契約を結ぶ方式。それぞれが団信に加入でき、住宅ローン控除も別々に受けられる

どの方式が有利かは、夫婦の所得バランス・将来設計・税制面の影響により異なります。不動産業者や金融機関の担当者と相談しながら決めるのが現実的です。

メリット3:フラット35のペアローン活用も検討可能

フラット35は外国人単独での申込が原則不可となっていますが、日本人配偶者が主債務者となるペアローン形式であれば、外国人配偶者も連帯債務者として参加できる場合があります。35年の長期固定金利を活用したい家庭にとっては有力な選択肢です。

申込前にやっておくべき3つの準備

準備1:在留期間の更新

配偶者ビザの在留期間は通常「1年」「3年」「5年」のいずれかです。住宅ローン申込時の在留期限が1年未満の場合、審査担当者の懸念点となります。可能であれば、3年または5年の在留期間に更新してから申込むことを強く推奨します。

過去の更新実績(初回が1年、2回目で3年、3回目で5年など)があると、安定的な在留が見込めるとして好評価につながります。

準備2:配偶者との収入バランスの確認

収入合算を活用する場合、夫婦の収入バランスによって最適なローン形態が変わります。以下の観点で事前確認しておくと、申込時の判断がスムーズです。

  • 夫婦それぞれの直近3年分の源泉徴収票
  • 夫婦それぞれの勤続年数と将来の見通し(育休・転職予定など)
  • 住宅ローン控除を最大限活用するための持分配分

準備3:必要書類の整理

配偶者ビザでの住宅ローン申込では、外国人申込者本人の書類に加えて、日本人配偶者の書類も求められます。主な必要書類は以下の通りです。

  • 戸籍謄本(婚姻関係の証明)
  • 住民票(世帯全員分、続柄記載あり)
  • 夫婦それぞれの源泉徴収票・住民税課税証明書
  • 在留カードの両面コピー(外国人配偶者)
  • パスポート(外国人配偶者)
  • 夫婦それぞれの本人確認書類

金融機関選びの考え方

パターン1:確実性重視ならPRESTIAまたは東京スター

配偶者ビザを公式に対応しているSMBC信託銀行 PRESTIA東京スター銀行を本命とするのが、最も確実なアプローチです。両行とも英語対応も可能で、書類提出・面談もスムーズに進みやすい傾向があります。

パターン2:金利重視ならメガバンクの個別審査にチャレンジ

低金利を最優先するなら、三菱UFJ銀行または三井住友銀行の個別審査にチャレンジする価値があります。配偶者が日本人で、外国人配偶者にも安定収入がある場合、審査通過の可能性は十分にあります。

パターン3:ネット銀行を狙うならイオン銀行

ネット銀行系で配偶者ビザの個別審査に対応しているのはイオン銀行がほぼ唯一の選択肢です。住信SBIネット銀行・楽天銀行・auじぶん銀行・ソニー銀行は原則永住権必須となっています。

パターン4:配偶者主体ならフラット35ペアローン

日本人配偶者が主債務者となり、外国人配偶者が連帯債務者となるフラット35のペアローン形式は、35年の長期固定金利を活用したい家庭にとって有力な選択肢となります。

複数行への同時申込で選択肢を確保

配偶者ビザの方は、就労ビザや経営管理ビザよりも審査に通りやすいとはいえ、永住権を持つ方と比べると不確定要素があります。1行だけに絞らず、属性に合う複数行に同時申込することで、いずれかの審査に通る可能性を高めるのが現実的です。

具体例として、以下のような3行同時申込パターンが考えられます。

  • 確実性パターン:PRESTIA + 東京スター + イオン銀行
  • 金利重視パターン:三菱UFJ + イオン銀行 + 東京スター
  • フラット35併用パターン:フラット35(ペア) + 東京スター + イオン銀行

複数行から承認を得た上で、金利・諸費用・団信オプションなどを比較して最終決定する流れが、最も合理的です。

まとめ

配偶者ビザを持つ在留外国人の方は、住宅ローン審査において他の在留資格よりも有利なポジションにあります。配偶者の信用・所得が加味されることで、選択可能な金融機関が広がり、借入可能額も増えます。

申込前には在留期間の更新、夫婦の収入バランスの確認、必要書類の整理を済ませた上で、確実性重視・金利重視など目的に応じて複数行への同時申込を行うのが現実的なアプローチです。

本記事の情報は2026年5月時点の各金融機関の公開情報および実務実態に基づく目安です。実際の審査基準・金利・条件は申込者の個別事情により判断され、また各金融機関の公式情報は予告なく変更される場合があります。最終的な判断にあたっては、必ず各金融機関の公式情報および窓口でご確認ください。詳細は免責事項をご確認ください。

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